「八月のクリスマス」
前に見た「イルマーレ」がよかったので、同じ監督の「八月のクリスマス」を見てみました。あらすじに触れてますのでご注意を。
写真屋の店主ジョンウォンは温厚な青年。ある日お客さんとしてやってきた気の強い女性・タリムと知り合う。いつも不機嫌そうなタリムだったが、ジョンウォンの優しさに接するうちにだんだん心を開くように。しかし、彼には彼女に打ち明けられない秘密があった。
間近に迫った自分の死を受け入れつつ、穏やかな笑顔で過ごす青年の短い恋。ラブシーンも愛の告白もなく、静かに淡々と話が進んで行きます。哀しいんだけど温かくて、地味なんだけどきらきら光る美しさがあふれてます。
何もかも悟ったように見えるジョンウォンも心の中では葛藤していて、雨の夜やお酒に酔った日は心細く頼りない気分になってしまうし、いよいよ死が間近に迫ってからは家族の前で苛立ちを見せたりもする。その「揺れ」が人間らしくて胸にぐっと来ます。
タリムと駆けっこして負けてしまう場面では、健康な彼女とそうでないジョンウォンの対比が切ない。彼女にはまだたくさんの時間があって、自分にはそれがない。だから何も打ち明けずに、手紙も出さずに消えることを選んだ彼。「愛はやがて思い出に変わる」と思っていた彼が「君だけは思い出ではありません」と語るモノローグに泣きました。
Comments
写真現像機(?)の使い方を細かく書き残すところが好きです。あと、軍隊のときの幽霊の話をしながら夜道を彼女と歩くところとか。たんたんと悲しかったです。
トピ違いますが「オオカミ~」の杉様、そうそう!でも、若かりし頃の杉様は10倍ぐらいフェロモンでてるとおもいます・・・・あの流し目。
へウォンは・・・ナイナイのやべっちに見えました。あ、でも、後半は全然違うように見えました。
Posted by: めひじゃ | January 05, 2006 at 18:14
写真現像機、悲しかったですね。お父さんは機械を扱えるだろうかと心配しながらあれを書くのもつらいだろうし、死んだ後にお父さんが説明書きを読んだら余計に悲しくなるだろうなと思って二重に悲しかった。軍隊の話をしながら歩くところはほのぼのしてたなあ。私はおばあちゃんのと、友達みんなと写真を撮るところが泣けました。
杉サマ似ですよね。そう思うのは私だけじゃなかったのね。ヘウォンはやべっち!そうか!誰かに似てると思ったらやべっち!すっきりしましたわ〜。
Posted by: 緑 | January 06, 2006 at 20:41