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May 24, 2006

同じ月を見ている

L_p1004073938「同じ月を見ている」を見ました。ネタバレしてますのでご注意を。

心臓に欠陥を持つエミ(黒木メイサ)とエミのために心臓外科医を志す鉄矢(窪塚洋介)、そして他人の想いを読み取る「念力」を持つドン(エディソン・チャン)は幼なじみ。鉄矢はエミを愛しているが、彼女は子供の頃からずっとそばにいてくれる二人のうちの一人を選べずにいる。ある日ドンが放火犯として逮捕され、その火事で父を失ったエミは深く傷つく。実は火事の原因を作ったのは鉄矢だったのだが、ドンは何も語らずに刑務所に収容されてしまう。

泣きます。ええ、すっごく泣きます。両親がいないことや優し過ぎる性格ゆえにたくさん傷つけられるドンに泣く。でも、恨まず怒らずじっと悲しみに耐えるドンの強さに泣く。ドンの描いた激しい色彩の絵で、彼の内面にどんな葛藤があったかを知ってまた泣く。

で、そんなに強くて清い心を持ったドンのすぐそばにいるから、自分の小ささや醜さを意識せずにはいられない鉄矢にも泣く。ドンに罪をかぶせたままエミの愛を得た鉄矢に安らぎはなく、常に後ろめたさと不安につきまとわれている。普通の人間の弱さにまた泣くのです。

とにかくえぢの目がきれい。パトカーに乗せられる前、エミに頭を下げるドンの姿に涙がぽろぽろっと。ものすごくきれいな目で、静かで悲しい、なんとも言えない表情をするのです。ヤクザのいざこざに巻き込まれて殺されそうになるときのドンもそう。自分の運命を受け入れた静かな顔つき。目が冴え冴えとして動物みたいにきれい。何も言わなくても目がすべてを語ります。

「インファナル・アフェア」ではえぢの強い目ヂカラに射抜かれ、「同じ月…」では見ている人をそのまま映し出すような汚れない瞳に泣きました。わーん。

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Comments

ちょっとお久しぶりです。
読書に集中してました。『沙門空海~』読み終わりました・・・・でも長くてあんまり覚えてない(おーい)

えぢ良かったですよね。お寺の一室(?)で爆発するところが切なかったです。「我慢してたんだなー」とか「孤独なんだなー」とか。あと、部屋の壁に自分で描いた亡くなった両親の似顔絵(涙)
あんなに孤独でも善良でいられるなんてね・・・。

Posted by: めひじゃ | May 25, 2006 at 19:22

めひじゃさん、おひさしぶりです。
「沙門空海〜」読了ですか、おおすごーい。あんな分厚い本を一気に。

>・・でも長くてあんまり覚えてない(おーい)

残念。内容教えてもらおうと思ったのに(←おーい)。

お寺で激しく絵を描くところ、ちょっとすごかったですね。わー、畳が壁がドロドロに(←そっちかい!)。ちらっと映った壁の顔は両親だったのですか。なんか顔があるなあと思ったけど…。

山本太郎に松ぼっくりの絵をあげるでしょ?太郎の心の中を読んで、太郎があれを見て植木屋さんの夢を思い出したってことなんだろうけど、そういうところはこちらが想像して補うしかないのに、ラストシーンの少年のエピソードは説明し過ぎのような気がしました。でも、いい映画だったですよね。

Posted by: | May 25, 2006 at 21:45

緑さんこんばんは。
オススメえぢ見てくださったのですね♪

ほんの少し知ってたえぢとは全然違って、やっぱりえぢって役者さんだったんだ~って、すごく見直した作品でした。
ホントに台詞が少ない分、目がモノをいってましたね。
私は何がそんなにシンクロするのか、リヤカーのシーンで涙がこみあげてきて、最後までハンカチが手放せませんでした。

えぢはリハが嫌いで一発で撮りたかった、って後で何かで読んだのですが、お寺で絵を描くシーンは、まさにそんなエネルギーの爆発をよく表現できてたなと思います。

Posted by: 碧依 | May 25, 2006 at 23:38

碧依さん、お返事が遅れてごめんなさい。
はい、オススメ拝見しました。堕ちまで行きませんでしたが、えぢよかったな〜。

ほんとですね、目に力がある役者さん。
リヤカーのときの、だんだん笑顔が悲しい顔になるのが、何度見てもぐさっと来ます。
私もティッシュが山になるほど泣きました。
お寺で絵を描くシーンは一発勝負だったんですか。
それまでおとなしかったのが、あそこだけ激しくて、こちらが本来のこの人っぽいなと思いながら見てました。

Posted by: | May 29, 2006 at 20:56

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ミンナニ デクノボート ヨバレ サウイフモノニ ワタシハナリタイ もともと原作の漫画家土田世紀は、僕のもっとも好きな表現者の一人である。1969年秋田生まれ。デヴュー作は、高校を出て、バイク欲しさの懸賞金目当てに応募した作品である「未成年」で、月刊アフターヌーン四季賞を受賞した。 処女作に作家の資質のすべてが内包されるとよくいわれるが、土田世紀もそうである。劇画タッチで、泥臭く、社会の底辺に蠢く人間達の、魂の叫びを作品�... [Read More]

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